ゴールデンアワー 七北田 編 感想 (ネタバレあり) ( R-18 あり)
7年前のギャルゲーの感想を書くのもやや憚られる気持ちもなくはないが、正直シナリオがかなりストライクだったので敬意を表してちゃんと書きます サッカーをやっていたけど、怪我きっかけでサッカーをやめてしまい、自堕落な生活を送っている....という主人公だが、サッカーをやっていたって時点でかなり精神的に遠いし、ルートのヒロインの七北田にしても北上にしても、親友の中村にしても、なんとなく体育会系っぽいテンションで距離を感じるところはあったのだが、まあ青春群像劇としておもろいおもろい....ぐらいの受け止めでいた 主人公(を含む風景)を盗撮していた謎の女の子・ユキ(長門!?)との遭遇、そのユキと髪色違いのそっくりさんのクラスの高嶺の花的な存在の広瀬と撮ったおぼえのないツーショット写真が携帯に残っていて....というのを推進力に話が進んでいく たまにユキの視点のモノローグが挟まるのだが、このユキさん時空を超えられるのか何なのか、とにかく主人公と自分そっくりの広瀬とをどうしてもくっつけんとする(が、本人的にも刹那的に今主人公との時間を楽しんでいる様子)目的は一体何なのか....?? という
ユキとの交流の結果、主人公はストリートスナップの趣味と、深谷のゴールデンアワー(どうやらマジックアワーのことか...?)のことを知って、受け売りとばかりに広瀬にそれらを伝えるわけなのだが、そこからメタ的に 広瀬=未来のユキ の円環構造なんじゃないかと勘繰ってしまう 最初は本当に埼玉の深谷なんだと思って読んでたが、どうやら渋谷をモジってるみたい、渋谷の学校に通ってる体育会系の学生って.....遠い存在だ ひっさびさにこのテのゲームをやったが、相変わらず主人公がとんでもなく他人からの好意に無頓着というか、鈍いというか、それでいて周りの女の子たちがやたらと主人公に好意を抱いている.....っていう伝統芸をみて、素朴にヤキモキしちゃう
モデルをやっているというクラスメイトの名取からもビンビンに好意を感じるし、そこへ名取にモデル業を紹介したという砂押が横槍を入れてこようとしてる感じもゾワゾワくる
幼馴染(で元カノ)の北上からしても一応七北田編では主人公カップルに協力してくれるわけだが、心中穏やかではないだろう.....
それでいうと、広瀬が意を決して主人公に件の写真について尋ねようとしたところを七北田が制してくるのはやっぱり七北田が未練タラタラだからだよなあ.....と七北田編を完走した今ではおもう
七北田編で一番デカい声が出たのは、しれっと主人公の家で料理作って待ってる七北田と自宅で遭遇するシーンで、文字通りコーヒーを噴き出してしまった
こういう人、底なし沼だよネ.....
体育倉庫で、七北田に迫られて選択肢が2択だった時に、メタ的に「アッ!! 分岐だ!!」となったけど、手塚とうまくいってない七北田を放ってなどおけず、でもこれ絶対バッドエンドなんだろうなという確信を持って七北田を受け入れる選択肢を選んだのだが、思いのほか周囲の人間が協力してくれるし、ユキさんが決定的な一打を放ってくれるしで、想像していたよりマシな七北田編のエンディングを迎えてしまった
個人的にはもっと悲惨な終わり方の方が好みであったが....
逆上した手塚にどっちかが殺されるとかさあ....
ユキさんは広瀬と主人公をくっつけるという目的を果たせなかったわけだし、七北田編でどうやら怪我を負った事故の時に主人公に彼女がいた、ということを七北田は「勘違い」の一言で済ませていたが、もしかしてその時主人公と広瀬が付き合っていたのでは.....?? 何かがあってその記憶が忘れ去られた上に事故に遭ったのでは.....?? とかいろいろ余白があるのは良いけど
結局主人公は会心の一撃を加えたユキさんにその後一度も会ってないはずで、のうのうと七北田の田舎に帰って子育てをしてるってそんなことでいいのか!! お前....ユキさんがどんな気持ちで.......!!!
これ、トゥルーエンドまでどんだけボリュームあるんだろ~~